セクハラ
アメリカでは「セクハラ」訴訟が頻発しているようですが、日本でも大阪府の知事が「セクハラ裁判」で敗訴して辞任に追い込まれたのは、まだ記憶に新しいところです。
日本でも会社の上司や同僚が酔っ払って胸やヒップに触ったり、言い寄ったりなどは結構日常茶飯に行われているようですね。しかし、女性の権利意識がまだアメリカ程ではない日本ではセクハラ訴訟はアメリカ程頻繁ではないようです。
ブラジルではセクハラ裁判というのは余り聞きません。だからないのかというと、それは逆で、在りすぎるから、「セクハラ、セクハラ」と今更、目くじら立てるほどのものではないという感覚になっているようです。 ブラジルには「奴隷制度」の名残で中産階級以上の家庭では住み込みのお手伝いさんが居るのが普通です。ブラジル人の男性の中で初体験の相手がこのお手伝いさんという例がかなり多いんですね。また、御主人が奥さんの目を盗んで、お手伝いさんに言い寄るというケースも日常茶飯すぎて話題にもならない位です。または上司が秘書を誘惑して秘書がこれに乗るケースが多いです。誘惑に乗ればこれはもう「セクハラ」でも何でもないですからね。乗らなくて、嫌がらせされると「セクハラ」ですが、これも日本よりずっと頻繁にあるようです。
アメリカではちょっとした性的なジョーク を言ってもセクハラで訴えられるそうですね。ブラジルにはBNDES(国家社会経済開発銀行)という開発銀行がありますが、1997年当時にここの民営化担当理事をしていたエレナ・ランダウという魅力的な女性がいました。友人の彼女とセクハラの話をしていて、アメリカではすれ違い様に「ゴストーザ(直訳するとおいしいだが、おいしそうが適訳だと思う)」と言ってくれないし、味気ないと言ってましたね。ブラジルがアメリカのようになって、男性が一人も声を掛けてくれなくなったら淋しいねって。ブラジル人の女性は、男性からこの手の言葉を掛けられなくなったら女としての魅力がないということだと思うんですね。だから、ブラジルでセクハラ裁判は余り流行らないのはそのためかも。
吉原多美江
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編集部追記:昨年、ブラジルの刑法216条Aが施行された。それによると、会社の上司や学校などで階級制度の上位にある立場の人間が性的見返りを目的で職務を追及したり、利用したことがはっきりした場合、懲役1年から2年に処せられる。まさに社会にありがちな性的いやがらせを防ぐための措置であり、アメリカほどではないが、ブラジルでも厳しい環境が形成されつつある。