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武士道求めるブラジル人たち−合気道に女性もトレーニング
 合気道のトレーニングが毎週火、木曜日午後6時30から8時まで、サンパウロ市リベルダデ区にある仏心寺で行われている。教師は、小柄な非日系女性、サンドラ・カゼラトさん。25人いる生徒たちのほとんどが非日系人だ。〃西洋人〃が合気道を通して、忘れられた東洋の文化を真剣に学んでいる。
 日本とほとんど係わりの無い非日系人が合気道を求める理由として、「日本の侍の生き方へのあこがれ」があるようだ。武士道は日本の礼儀の奥義とされ、合気道の中にも生きている。「礼儀を謹む」ことや「同士や上下関係を大切にする」ことは、西洋から日本のシンボルのように見られている。指導者の長尾安さん(52、日系2世)は、「合気道をする人は、自己を見詰め直し、性格が円くなる。合気道は武術ではなく、己を高めるためのもの」と説明した。
 技術的に見ると、合気道は立派な武術だ。関節技が多く、相手の力を利用して相手を抑えてしてしまうので、自分自身の力はほとんど使わない。円を描く動作が特徴だ。相手を傷つけずに相手を抑えるところに合気道の極意がある。長尾さんは、「他の武術は、力をメインとして生徒に教えるため、女生徒が続かない。合気道の道場が良いかどうかを測る目安は、合気道を楽しみ、続ける女生徒が多いこと」と説明した。
 サンドラ教師も女性だ。若干28歳だが、合気道歴は12年になる。黒帯2段の実力で、奥ゆかしい。昨年8月から仏心寺で指導している。夫のユリ・ハーゼさんも非日系で、合気道の指導者。
 学んでいるダニエラさん(26)は、「合気道で習った原理を日々の生活の中で生かしている。自然に逆らわないこと、特に争い事に巻き込まれないようにし、身をかわすことが大切。合気道で覚えた一番大事なことは、恐怖心を無くしたこと」と強調した。ダニエラさんは、合気道を始めて3年半になる。現在青帯(2級)。
 サンパウロ市ジャルジン・ボンフィグリオリ区にある道場も非日系人が多い。日本人の河合礼慎師範が教えている。河合師範の本職は針師。針の利益のほとんどは合気道のために使われる。年に生徒を2、3人日本の本部道場に送っている。河合師範に18年鍛えられた長尾さんは、「ブラジルで活躍している合気道家の半分は河合師範の下で練習したと思われる」と話した。長尾さんは、本部で合気道の指導を手伝い、自宅で合気道道場を開くことを考えている。長尾さんは、「合気道は、誰でも簡単にできるもの。ストレス解消に最高です」と参加を呼びかけた。
 仏心寺の合気道の問い合わせは、電話(011)9821‐4500。


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