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日系社会特集

率直に日本語スピーチ
 飼い犬、母の闘病、進路など
  テーマ思い思いに

 日本語普及センター(柳森優理事長)主催の「第21回サンパウロ日本語スピーチコンテスト」が24日午後1時30分から、国際交流基金サンパウロ日本文化センター多目的ホールで開催された。15人の出場者がステージに立ち、日ごろから学ぶ日本語を駆使し、思い思いのテーマについて熱弁を奮った。コンテストの中で最も日本語レベルの高いA組では、アリアンサ村について語ったユバ農場出身の熊本舞・カミーラさん(17)が優勝した。同時に、参加者中の最優秀者に贈られる総領事杯にも輝き、ダブル受賞を果たした。

サンパウロ予選15人出場 最優秀、熊本さん
今大会から「15歳、16歳の部」が新たに創設された。これまでの「お話し大会」に参加していた少年少女の参加を広く促そうというもの。初めてのカテゴリーにも関わらず4人が出場、飼っている犬の話題から、微妙な思春期の揺れ動く心を語ったものや母親の闘病記など実体験を中心にした内容が多かった。
 A組で優勝した熊本さんの弁題は『アリアンサ村に生まれて』。若者の流出が続き、活気を失いつつあるアリアンサ村。現状を嘆きながらも、アリアンサの歴史にふれ、先駆者の精神をスピーチの中で紹介した。自分は祖父母の開拓した村で、日本語、日本文化を大切にし将来、医者となって村のために役立ちたいという熊本さん。自己の夢をスピーチに託し、半ば自分自身に誓うように熱く語った。
 「お話し大会ではいつも自信があったけど、今回は緊張した。ちょっと失敗した」と熊本さんは照れながらも、A組で優勝し総領事杯も手にした。
 またB組で優勝したシルビオ・リカルド・ミシエロットさん(24)は、日系の母親とイタリア系の父を持つ日系ブラジル4世。自らを〃混血〃として、『混血日系人のアイデンティティ』をテーマにその心を明かす。〃混血〃を犬にたとえると、〃雑種〃だという。雑種は病気に強く賢い。「日本のサムライの精神とイタリアのキリスト教の精神を共に持ち、そのアイデンティティを活かしたい」と複雑な心境を明るくユーモアを交えて発表した。
 今回のスピーチについて二宮ソニア審査委員長は「日本で生活したかどうか、その有無が語し方に表れている」とし、日本で生活した経験のある人の高い日本語カを指摘した。またスピーチの内容でも「自分の体験だけに止まらず、自分の意見をいれ踏み込んだものにしてほしい」と感想を語った。
 コンテストは、日本語能力試験2級以上程度の日本語カをA組とし、以下3級をB組、4級をC組とカテゴリーに分けた。今コンテストは11月にサンパウロで行われる第6回全ブラジル・スピーチコンテストのサンパウロ予選も兼ねており、A,B,Cのそれぞれの優勝者が次の全国大会に出場することができる。
 今コンテストの優勝者は以下の通り。A組=熊本舞・カミーラ/B組=シルビオ・リカルド・ミシェロット/C組=吉川年秋・エドアルド/15歳、16歳の部=大野真弓味・リアナ/審査員特別賞=マルセロ・アウグスト・ピエロ(C組)/最優秀賞総領事杯“熊本舞・カミーラ。

(ニッケイ新聞)


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