113(2001年12月19日)
日本から球児スカウト−羽黒高校監督が来伯―速球派投手獲得に意欲
山形県羽黒高校から竹村一郎野球部監督(39)が留学生の選考のため1日に来伯し、6日ま
でサンパウロ州イビウナ市のヤクルト球場で球児20人の練習を観察した。この中から投手4人
に絞って、今後受け入れ準備を進めることになった。合格者は1人。合格すれば2002年4月
から同校国際科に入学、日本語を学びながら甲子園を目指す。学校側と相談の上、同年1月中に
最終的な判断が下される。同校野球部には現在、ブラジル人が3人在籍している。今回の話がま
とまれば4人目になる。竹内監督は、「日系ブラジル人は日本人よりも一回り体が大きい。特に
肩の強さが魅力的」と、速球派投手の獲得に意欲的だ。
羽黒高校では投手が不足しており、外国人ピッチャーの受け入れ枠を広げている。選考基準は
球速130キロ以上を投げれること。基準を満たしている投手、その可能性のある選手4人が今
回、選出された。いずれも86年4月から87年3月生まれ(中学3年生)。
ヤクルトアカデミーには現在、全国のクラブから推薦を受けた選手が合宿している。竹内監督
はバックネット裏から球児に熱い視線を送った。短期間で選手の性格まで把握するのは困難なた
め、佐藤允禧ヤクルトアカデミー校長の助言を求めた。
羽黒高校野球部には茅野ルイス(捕手)、吉村健二(投手)、カルデラ・チアゴ(投手)が在籍
している。吉村はエースで4番。茅野も打順は5番でクリーンアップの一角を占める。日系ブラ
ジル人バッテリーの投打による活躍は、「第54回秋季東北地区高校野球県大会」で羽黒高校を
9年ぶりの優勝に導いた。同校は今後もブラジルから毎年1、2人の野球留学生を受け入れたい
考えだ。
最近、ブラジルから日本に留学して甲子園やプロへの夢を追う高校球児が目立つ。今井エンリ
ッケ(投手、長野松商学園)、片山文男(投手、宮崎日章学園)、瀬間仲ノルベルト(一塁手、宮
崎日章学園)などが活躍している。近い将来、全国の舞台でヒーローインタビューに立つブラジ
ル人が生まれるかもしれない。
(12月8日(土)ニッケイ新聞)