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BRAZIL 日系社会
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111(2001年12月07日)

海外選挙区の創設を−(2)−在外票はT舶来品U−多様な意見導入し国際化

 日本の国籍を持っている人は、だれでも日本人としての権利と義務がある。海外に住んでいても同じだ。日本国憲法の上では、移民一世には最初から選挙権はあったし、選挙権行使権もあった。もちろん被選挙権もあった。比例区だけではなく小選挙区などあらゆる選挙に参加する権利もある。在外邦人に基本的人権を認めたその瞬間から、選挙権、被選挙権は自動的に認められているものだ。
 だから比例区選挙が認められたとき、小選挙区の選挙権もすぐに行使できるように「可及的速やかに」検討するという条項が加えられた。その後、日本政府が検討しているという話は伝わってこない。残念ながら日本政府はこの約束を現在「可及的速やかに」忘れ去ってしまったようだ。
 移民者の間(コロニア)には、「海外に住む日本人に選挙権さえあれば、日本人としての基本的人権が認められるはずだ」という甘い考えがあった。いざ比例区選挙に参加してみると、選挙人登録は複雑、投票用紙取得は難しい。実際に投票してみても果たして投票日に間に合ったのか分からないし、自分の投票がどのように国政に反映されたのか実感がわかない。
 ブラジルの貨幣レアルを使って日本の選挙に投票するということは、マクロ経済の目で見ればブラジル側がコストをかけて『日本の善政』という商品を生産し日本に輸出していることとも解釈できるだろう。日本は輸入した『日本の善政』商品の代価を支払ってもいいのではないか。商品を腐らせずに、生かすことも考慮する必要がある。海外からの投票は、例えていうなら日本の国内商品とは違う〃舶来品〃だ。同じ一票でも各国の多様性に富んだ国際商品だ。
 海外からの投票はシャネルの5番、ロマネ・コンティ、ロイヤルサルートだ。〃舶来品〃は、国産商品と一緒の陳列棚には並べられない。国際商品用のショーウインドーが似合う。日本政治の品質は低く日本国民には不人気で、選挙投票率は常に50%を割っている。
 〃舶来品〃の一票は、国際商品としての管理が必要だ。海外選挙区創設案と海外からの立候補は、そんな発想から生まれてきたものと考えたい。権利の取得という乞食根性の発想などではなく、国際感覚を持った国際競争力のある政治を日本に輸出するという発想があってもいいだろう。
 日本は国際政治を導入するために、日本政府自らが『円』を投資して海外に住む全有権者61万人(10月現在)に選挙人登録証を発行できるように制度を整備できるはずだ。在外公館に在留届を出した日本人は自動的に選挙人登録されるようにすることは、法理論の上で無理はない。同時に領事事務遂行の上で技術的にも可能なはずだ。(大浦玄記者)

(12月7日(金)ニッケイ新聞)


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