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101(2001年10月25日) 戻る 次

「果樹」「野菜」「花卉」−栽培試験着々と−日系農家を支援−開設半年 JATAセンター

 全国拓殖農業協同組合連合会(JATAK、馬場光男サンパウロ事務所所長)は、今年4月から農業技術普及交流センター(秋山利良所長)をグァタパラ市のグァタパラ移住地に設立し、日系農家が主に扱っている果樹、野菜、花卉の栽培試験を行っている。コチア産業組合などが解散し、日系の農産物の研究機関が存在しない今、同センターはブラジル日系農家にとって大きな役割を持ちそうだ。

 同センターでは現在、トマト、ナス、スイカなど、野菜の品種比較試験を行っている。一つの野菜でも、日本の品種など3、4種類を栽培し、どの品種がブラジルの土に適しているかを分析し、そのデータを基に品質改善を図る。「まだ研究は始まったばかりで、私自身、ブラジルでの栽培も初めて。全てが手探りです」と秋山所長は語る。
 設立されてまだ半年。全てが試行錯誤の毎日だが、その成果は早くも現れている。同センターはアスパラガス栽培に力を入れている。アスパラガスはヨーロッパ、日本など国外での需要が高く、ブラジル国内でも売れ行きが良い。「しかし、ブラジルで栽培されているアスパラガスは細いし味も悪い。良質のアスパラガスをこちらで栽培できれば大きな収入を得る作物になる」と、秋山所長はこの半年間、品種改良に取り組んできた。
 結果は満足できるものだった。できあがったアスパラガスは市場に出回っているものよりも2倍から3倍は太い。瑞々しく甘みもある。秋山所長は「日本では年に一回の収穫になるが、ブラジルでは3回の収穫が可能だろう」と仮定している。収穫回数を把握するために今後も研究を続けていくようだ。
 そのほかにも、ブラジルでは品質が悪いとされているメロンやブドウなどの果物の改良。花卉ではブーゲンベリアを鉢物にして年間咲かせる技術の確立などを視野に入れている。
 JATAKの日系農業者への支援事業の一環で設立された同センター。現在、5人の研究員が務めている。来年にはさらに、4人の研究員と7人の研究助手が参加する。また、職員宿舎と研修施設を現在建設中で、来年3月末に完成する予定だ。施設、人員整備などを五年計画で進めていく。
 「ここの周辺には約250万人の市場がある。研究が成功すればグァタパラ移住地は地域の一大供給地になる。それはグァタパラ市の活性化にもつながる」と秋山所長は話す。徐々に衰退の一途をたどっているブラジルの都市近郊の日系農業にとって、同センターの研究が一筋の光明となりうるか。
 なお、同センターでは研究員を募集している。日本語ができ、花、土壌肥料、組織培養、病害虫についての専門知識があることが条件。申し込み、問い合わせは電話−(016)・673・0144(農業技術普及センター)まで。

(10月25日(木)ニッケイ新聞)

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