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095(2001年6月21日) 戻る 次

愛知県から教諭21人来伯-教育環境を視察-日系出稼ぎ子女の将来懸念

 愛知県三河地方の小・中学校でブラジル人児童生徒を受け持つ教師18人が20日から24日まで、サンパウロ市内の公立学校などを視察する。教育制度や習慣、日系移民史などに触れて、ブラジル人児童生徒の受け入れに生かそうというが目的だ。三河小中学校PTA連絡協議会(梅沢慶充会長)がこの研修旅行を企画した。同協議会は三河地方にある513校の保護者と教師で組織されている。一行は20日午前9時30分に来社、約1時間、吉田尚則本紙編集長に、日系社会の現状などを質問した。ブラジルへの研修旅行は今回、初めて。
 視察先はサンパウロ大学、教育委員会、日本移民資料館など。サンパウロ日本人学校、赤間学院、日伯文化連盟のほか、市内の公、私立学校を見学し、帰国後の授業に役立てる。日系団体との交流会も開かれる。
 視察内容を学校教育に、効率的に反映させるため今回来伯した教師18人の勤務先は全て異なる。ブラジル人児童を100人預かっている学校もあれば皆無のところもあり、各学校の事情は様々だ。生徒、保護者ヘの対応について、暗中模索している点は一致している。各教師は帰国後、見聞内容を各学校に報告する。
 日本の学校になじめずに不登校になるブラジル人児童生徒は多い。この点について、教諭は子供の教育への両親の意識の希薄さを指摘する。「帰国後、ブラジルの学校に適応できているか」、「10年後の子供の教育はどう考えているのか」など、子供の将来を懸念する質問が多く出された。来伯中に移住史をひもとき、ブラジルの社会構造などを分析することで、外国人児童、保護者との共生の方法を探りたい考えだ。吉田編集長は、「ブラジルでは初等教育すら修める人は少ない。教育現場では校内暴力、麻薬、銃器の所持など多くの問題がある」と、現状を説明した。
 愛知県教育委員会義務教育課によると、昨年9月の調査で県内に日本語教育が必要なブラジル人の小中学生は全国最多の1551人いた。三河地方には約7割の1074人が住んでいる。このような経緯を踏まえて、同PTA連絡協議会が今回、初めてブラジルへの視察旅行を計画した。過去3回の視察先はオーストラリア、ニュージーランドだった。

(ニッケイ新聞)


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