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体農業実践の場で養蜂−茶緑色プロポリスと出合う−ブラジル産が最高品質
ブラジル産プロポリスは純天然健康食品として人気が高い。プロポリスは殺菌・抗菌作用が強く、「天然の抗生物質」と言われる。日本では1985年に行われた世界養蜂会議でその効用が発表されたことから注目され、「がんが治った」という臨床医の報告もある。サンパウロ州ピラル・ド・スル市でプロポリスを作っている寺尾養蜂場では、フラボノイドを多量に含む高品質の「茶緑色のプロポリス」をいち早く発見して製品化した。
寺尾貞亮さん(62)が作ったプロポリスを紙にたらすと緑色になる。通常のプロポリスほど匂いに癖がない。寺尾さんは1990年にカッポン・ボニート市でたまたま茶緑色のプロポリスの原塊を見つけた。このプロポリスはサンパウロ州高原地帯やミナス・ジェライス州一部で採取される。茶緑色プロポリスができるにはアレクリン、アサペシ、カプシンギ、ユーカリの四種類が生えていることが最低条件になる。標高の高いところ、季節的には春、秋にいいものが取れる。
寺尾さんがプロポリスの効力に注目したのは1985年頃で、当時はピニャール移住地(サン・ミゲル・アルカンジョ郡)で日本語教師の傍ら自然のハチミツを採取していた。キリスト教の伝道活動をしている寺尾さんの元にアドベンチスタ教団の人たちが訪れて「プロポリスはないか」と聞いてきた。当時の養蜂家はプロポリスをハチの排泄物だ思って捨てていたが、アドベンチスタ教団は健康食品に力を入れており、ヨーロッパでは1800年代からプロポリスの効力が注目されていた。寺尾さんは試行錯誤しながらエキスの抽出に成功してその効力を確信し、農務省認可番号(SIF)を取得、1991年ピラル・ド・スル市に工場を建設した。
プロポリスは2、3日もあればハチの巣の中にできるが、1週間〜1ヵ月で指の太さほどになったプロポリスの原塊を採取する。古いものはいくら大きくても効果がない。採取したプロポリスの原塊は手作業で一つ一つゴミを削り取り、鮮度を保つために冷凍庫で保存する。トウモロコシやサトウキビから取れたアルコールで、3年かけてエキスを抽出する。
寺尾さんのプロポリスは9割が輸出向けで、主に原料を送っている。中国やオーストラリアでもプロポリスが取れるが、ブラジル産が最高品質といわれている。
寺尾さんは賀川豊彦氏立案の立体農業を実践しようと農場を作った。これは自分たちや従業員が生活していく上で必要なものを自給自足で賄おうというもの。ヤギやニワトリを飼い、そのフンで堆肥を作って畑に野菜を植え、ユーカリの木酢液で虫よけし、土壌をやせさせない。プロポリスのカスを家畜にやると病気をしない。「五割くらいはやれているか」と寺尾さんは控えめに話すが、今後もアイデアを実践していく姿勢は続く。
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