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070(2001年4月5日) 戻る 次

技術協力 日本の対伯投資1位−セアラ州の帝王切開激戦

 国際協力事業団(JICA)は10日付で、ブラジリアにあるブラジル事務所所長に松谷広志氏を任命した。松谷所長は28日、川路賢一郎サンパウロ事務所長の案内で来社し、着任あいさつした。
 松谷所長がブラジルで勤務するのはこれで2回目になる。前回は1978年から1981年までの3年間ブラジルにいた。松谷所長は、「20年前より量が増えた。物流も改善された。今はサンパウロの物でもブラジリアで手に入る」と、昔と違う進歩、発展したブラジルの印象を述べた。
 JICAブラジル事務所は対連邦政府との交渉など、ブラジルの総括的な問題を扱う。日系社会の問題はJICAサンパウロ事務所の管轄だ。事業は連携して行う。世界的にJICAが融資する額は約1800億円で、ブラジルにはそのうち約10数億円が毎年融資されている。技術協力では、日本の対ブラジル投資は他国に比べて1番多い。
 JICAの投資でセアラ州では、プロジェクト・ルス(光)が5カ年実施された。女性の出産時、帝王切開が多く行われていた。帝王切開は費用が高く、母体の健康にも悪影響が出る。「人間的な医療をしましょう」というスローガンをモットーにして大衆に自然分娩(ぶんべん)を広めた。プロジェクトでは『妊婦の家(カザ・デ・ジェスタンテ)』を建築した。妊婦の家はホテルのような設備で、妊婦のためにカウンセリングも用意された。その結果、現在セアラ州では、帝王切開の比率が下がり、サンパウロ州よりも低い。 松谷所長はプロジェクトの終了セレモニーに参加した。
 プロジェクト・ルスは、ブラジルだけでなく日本にも影響した。日本でも助産所や家庭での自然分娩が増えている。松谷所長は、「セアラ州のプロジェクト・ルスは大成功だった。サンパウロ州も影響を受け、自然分娩の比率が上がるはず。医療全体が人間的なものに変わっていくだろう」と明るい見通しを述べた。


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