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イタウ銀行
Photo:Kenji Miyo


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2004年10月9日

 
日本の金融市場に参入するイタウ銀行

厳しい日本の金融当局の認可を得たイタウ銀行(Banco Itaú)

 ブラジルの民間大手銀行で2番手(1位はBradesco)のイタウ銀行は、日本の当局の全面的な銀行業務の認可を得たことで、東京の丸の内センター内に支店を開設し、10月7日より業務を開始することを発表した。

 当面は行員24人と少人数でスタートして、在日ブラジル人の要望にこたえる業務、主として預金と故国送金を主体とすると報道されている。したがってすでに進出済みのブラジル銀行(Banco do Brasil)とブラデスコ銀行(Bradesco)、サンタンデル・バネスパ銀行(Santander – Banespa)の3つのブラジルの銀行と、現在25億ドルにも達するといわれているブラジル人の郷里送金をめぐって、熾烈な競争することになる。

 イタウ東京支店の戦略は、まず日本の郵便局と提携して全国25,000ヵ所のATMで預金の引出しができるようにすることと、長野県、静岡県の浜松や、群馬県にあるブラジル食品を扱う店舗とも提携して、業務の仲介を依頼することである。
 さらには「われわれのスローガンは皆にブラジルを一層近づけること」との主旨で、日本語以外にポルトガル語やその他の外国語で応対する「call-center」の設置も計画しており、ブラジル人が郷里の家族に送金を連絡できるように、テレフォンカードを配布して顧客獲得に務めると、当地の海外担当役員は語っている。


アジアを視野に入れているイタウの日本進出

 イタウの日本での先輩としては、ブラジル銀行がすでに30年も前から日本に進出しており、ブラジル政府を代表する政府系の銀行として営業しており、現在では東京と名古屋を含めて支店だけでも7ヵ所あり、日本ではブラジルの銀行として確固たる基盤を築いている。

 サンタンデル・バネスパ銀行は、旧バネスパ(サンパウロ州立銀行)が、ブラジル銀行同様に30年前に取得した支店の営業権をスペインの銀行のサンタンデル銀行が、6年前のバネスパの民営化の競売で同行を買収した際に引き継いだものである。したがってバネスパ自体は名前だけが政策的に残されているが、バネスパとしての実体はすでに何も存在していない銀行である。したがってサンタンデル銀行はブラジルではともかく、日本ではスペインの銀行でありブラジルの銀行ではない。

 ブラデスコ銀行は日本移民が設立した旧南米銀行の東京事務所の営業権利を買収したものであり、今回のイタウのような金融当局の認可を受けた完全な銀行の支店ではない。

 したがってイタウ銀行は、ブラジルの民間銀行としては初めて日本の金融当局の正式認可を受けて営業を開始する銀行であり、同行は在日ブラジル人の要求を満たす業務を基盤として業績を伸ばし、その後は現在高まっているブラジルとアジアの経済交流に、充分答えることができる銀行を目指す抱負を語っている。そのため2005年早々には、香港にブラジルの証券を販売する証券会社を設立する予定である。願わくはイタウ銀行の日本進出を契機として、アジアでの業務の進展で成功することを祈りたい。(高木登、在サンパウロ)

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