854万7403平方キロメ−トルもの広大な国土のブラジルを知るには、五つの地方の中にある26の州、そして首都ブラジリアが位置する連邦区を辿っていくといくとわかりやすくなる。
ブラジルの総人口は1億6500万人(1999)で、メトロポリスであるサンパウロ州の州都サンパウロ市の人口は推定1200万人、リオ・デ・ジャネイロ州の州都リオ・デ・ジャネイロ市の人口は推定600万人だ。
サンパウロ州とリオ・デ・ジャネイロ州はブラジルのほんの一部でありながら、単独でも幾つかのヨ−ロッパの国やアジアの国と同等かそれ以上の面積を誇り、行政面や経済面は、先進国に引けを取らないほど発展した地域と言える。
他の24の州でも、観光地として特に有名な州都を挙げると「サルバドール」、「レシーフェ」、「マナウス」、「フォルタレーザ」、「ナタール」、「クリチーバ」、「ポルトアレグレ」などがある。州都そのものが魅力的な観光地だが、これらを拠点に各州の田舎まで入り込むと、イグアスーの滝や港町「サントス」、ブラジルのヨーロッパといわれる「グラマードス」、金鉱の町「オーロ・プレット」、歴史の町「オリンダ」など、ユニークな特徴をもった観光名所が次々と姿を見せる。
広大な土地のおかげで、多種多様な文化や環境が築き上げられたブラジルは、多民族国家として位置づけられている。公式言語はポルトガル語で、主な宗教はカトリック教[近年はプロテスタントも多くなった]、通貨はレアルである。民主主義国家であり、カトリックに基づく公式守護神は「聖ノッサ・セニョ−ラ・アパレシ−ダ」と指定されている。政治的、宗教的な人種差別は法律で固く禁じられており、経済は不安定な面もあるが、外国人観光客への悪影響はほとんどないと言える。外国通貨の換金は主な観光地で手軽に済ませられるよう、銀行や公式の両替所が多数存在する。
国際レベルのホテルやペンションなども各地に数多くあり、観光客のさまざまな要望に応えてくれる旅行会社も多い。交通手段は陸、海、空、どれをとっても安全な乗り物が使える。
はじけるような明るさ、エネルギッシュな国民性は、豊かな音楽性をもたらしている。世界的な作曲家トン・ジョビンの“イパネマの娘”に代表されるボサノバを始め、サンバ、パゴーデやバイア州のトードス・オス・サントス湾を発信源として生み出される激しいアフリカ太鼓のリズムなど。
多くのショーを楽しませてくれる「ボアッチ」というクラブやダンステリアなども夜の観光を一層盛り上げている。
料理は北東地方の「ヴァタパー」、「アカラジェ」、「モケカ」や「ピロン・デ・ペイシェ(魚料理)」、ミナス・ジェライス地方のチーズ、ブラジル全土で食べられるシュラスコ、
南部地方のワインなど、珍しい料理はグルメファンをきっと満足させるはずだ。